● 新しい「公用文作成の要領」に向けて(報告) 令和3年3月12日 文化審議会国語分科会



原典 https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/hokoku/pdf/92880801_02.pdf


新しい「公用文作成の要領」に向けて(報告)
令和3年3月12日
文化審議会国語分科会


39頁 「新しい「公用文作成の要領」に向けて(報告)」の概要

趣旨
 昭和26年に当時の国語審議会が建議した「公用文作成の要領」は、翌昭和27年に内閣官房長官依命通知別紙として各省庁に通知されてから既に70年近くを経ている。「感じのよく意味のとおりやすいものとする」という基本となる考え方は変わらないものの、内容のうちに公用文における実態や社会状況との食い違いがあることも指摘されてきた。文化審議会国語分科会は、「公用文作成の要領」を見直し、現代社会にふさわしい手引とするための論点を整理し提案する。

現状
●「公用文」という用語の指し示す範囲は必ずしも定かになっていない。国民を対象として直接発せられる広報文書やウェブサイト記事などは「公用文作成の要領」の想定外にあるという見方もある。
●昭和48年以降、「公用文と法令における表記の一体化」が原則となっている。一方、各府省庁による白書や広報等の文書類においては、国民により分かりやすく伝えるための工夫として、既に法令とは異なる表記を用いている場合もある。
●現在行われている公用文における表記の実態や社会一般における日本語表記の変化が「公用文作成の要領」に反映されていない。漢字使用の在り方、送り仮名の付け方、符号等の扱いなどのうち、実状と公用文表記の原則との間に食い違いが見られる場合もある。


1 公用文の分類と国民に直接向けた文書の平易化
 公用文と呼ばれる文書の範囲を整理し、分類する。また、その分類に対応した作成の考え方を整理する。(法令を除く。)(表略)
● 告示・通知等、法令に準ずるような文書では、正確さを重視し、従来どおり、法令と一致した表記を用いることをはじめ、公用文作成の原則に従う。
● 一方、国民に直接向けた広報などを中心に、読み手に合わせた平易な書き表し方を積極的に認めていく考え方を共有してはどうか。

2 社会状況及び日本語の変化への対応
伝達方法の変化や読み手の多様化に対応する。
例)
●国民に直接向けた広報などの中で、専門用語や外来語を分かりやすく伝える。
●地方公共団体や民間の組織等が活用しやすいように、あらかじめ読みやすい文書を作成する。

現在行われている公用文表記の実態及び社会一般における日本語表記の変化を反映する。
例)
●公用文においても、読点には「、」(テン)を用いることを原則とする。
●区切り符号や括弧類(「?」(疑問符)、「!」(感嘆符)、「【】」(隅付き括弧)等)の使用について整理する。




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