● 学校における「文化の日」その他国民の祝日の行事について(天野文部大臣談話) 昭和25年10月17日 文総審第167号



文総審第167号 昭和25年10月17日
各都道府県教育委員会、各五大市教育委員会、各都道府県知事、各国公市私立大学長、各公私立短期大学長、各旧制国公私立大学高等専門学校長あて
文部大臣官房総務課長通達


    学校における「文化の日」その他国民の祝日の行事について


 このことについて、本日天野文部大臣から次のような談話がありましたので、「文化の日」その他国民の祝日にあつては、談話の趣旨をお含みの上、行事を行われるよう参考のため、お知らせいたします。
 貴機関においては、それぞれの学校その他の関係機関に対しこの趣旨を周知徹底されるようお願いします。
 なお行事の実施については、昭和25年10月19日付文社社第476号をも参照して下さい。


    学校における「文化の日」その他国民の祝日の行事について
    (昭和25年10月17日 天野文部大臣談話)


 「文化の日」その他国民の祝日は、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、国民こぞつて祝い感謝し、又は記念する日として、われわれ国民がみずから定めた日であります。したがつて各学校においては、学生生徒児童に対しこれらの祝日の意義を徹底させ、進んで国家及び社会の形成者としての自覚を深くさせることはきわめて必要なことと思われます。
 このため各学校では、訓話、講演会、学芸会、展覧会、運動会等それぞれ特色ある様々な行事を催されることとは思いますが、その際、国旗を掲揚し、国歌を斉唱することもまた望ましいことと考えます。又各官庁、各家庭においてもぜひともこれらの祝日には国旗を掲揚し、祝意をしめされるようおすすめします。




--------------------------------------------------------------------------------
(参考)国旗・国歌の問題
 戦後の子供たちは国歌も知らず、日の丸の旗は引揚げの旗だと思って思っている、そして道徳のたいはいと共に、国家意識や国家観念の低落をなげく声も一部にはあった。天野文相は50年10月17日、「学校における「文化の日」その他国民の祝日の行事について」談話を発表した。・・・ところがこれに対して社会からはいろいろな非難攻撃と共に賛成の声も起った。日の丸の国旗を自らふみにじって帰ってきたという兵士や引揚者が、今さら日の丸の国旗に何の感激も覚えることはできないという声もあった。しかし国旗についてはあまり問題もなかったが、君が代の国歌についてはその歌詞からして多くの賛否両論が現われた。そして教育界からは日教組がこの問題について抗議と反対運動にのり出した。
 日教組では10月21日の中央闘争委員会でこの問題をとりあげた結果「君が代を国歌として歌わせることに反対する」、「新国歌制定運動を起す」との方針を決定。当面の闘争目標として(1)文相に抗議し、通達の撤回を要求する (2)文相談話に対し日教組の見解を盛った声明書を発表する (3)組合員に対し徹底的に啓蒙を行う (4)衆参両院にもち込み問題化させる (5)官公労、総評、日本学術会議、教刷等の民主的団体に持込み、一大国民運動をするなどを決定した。
(郷土教育協会編『日本教育年鑑 1951年版』明治書院281頁)







Copyright© 執筆者,大阪教育法研究会