● 熱中症事故等の防止について 平成23年6月15日 23ス学健第12号



23ス学健第12号 平成23年6月15日
各都道府県・指定都市教育委員会学校体育主管課長、各都道府県・指定都市教育委員会学校安全主管課長、各都道府県私立学校主管課長、各国公私立大学担当課長、各国公私立高等専門学校担当課長、構造改革特別区域法第12条第1項の認定を、受けた各地方公共団体の学校設置会社担当課長、大学を設置する各学校設置会社担当課長 宛
文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課長(平下文康)、文部科学省スポーツ・青少年局体育参事官(長登健)


    熱中症事故等の防止について(依頼)


1 熱中症事故の防止について
 熱中症事故の防止については、例年、各学校において御対応いただいているところですが、別添のとおり、学校の管理下における熱中症事故が発生している状況にあり、特に、昨年度は非常に厳しい暑さにより、熱中症事故が多数発生しました。また、今年の夏は節電に係る取組が強く求められていることも踏まえ、例年以上に熱中症事故の防止のための適切な措置を講ずるようお願いいたします。
 学校の管理下における熱中症事故は、ほとんどが体育・スポーツ活動によるもので、それほど高くない気温(25〜30℃)でも湿度が高い場合に発生していますが、適切な措置を講ずれば十分防ぐことが可能です。
 ついては、熱中症事故を防止するため、「熱中症を予防しよう−知って防ごう熱中症−」(平成23年2月改訂)(※独立行政法人日本スポーツ振興センターのホームページ)や環境省で作成している「熱中症環境保健マニュアル」(平成23年5月改訂)(※環境省のホームページ)を参考として、地域の実情に応じた適切な対応により、その趣旨を徹底されるよう御配慮願います。
 なお、政府においては、熱中症対策の効率的、効果的な実施方法を検討し、情報交換を行うため、平成19年12月から関係省庁連絡会議を設置しています。各省庁の関連情報については、環境省のホームページから取得できますので、適宜、ダウンロードを行うなど、御活用ください。

2 落雷事故の防止について
 これまでも、校舎外での学校行事実施中などの学校の管理下における落雷事故が発生している状況にあることから、以下の点に留意し、落雷事故防止のための適切な措置を講ずるようお願いいたします。

(1)屋外での体育活動をはじめとする教育活動においては、指導者は、落雷の危険性を認識し、事前に天気予報を確認するとともに、天候の急変などの場合には躊躇することなく計画の変更・中止等の適切な措置を講ずること。

(2)落雷に対する安全対策に関する科学的知見(日本大気電気学会編「雷から身を守るには−安全対策Q&A−改訂版」(平成13年5月1日発行))によれば、厚い黒雲が頭上に広がったら、雷雲の接近を意識する必要があること。雷鳴はかすかでも危険信号であり、雷鳴が聞こえるときは、落雷を受ける危険性があるため、すぐに安全な場所(鉄筋コンクリートの建物、自動車、バス、列車などの内部)に避難する必要があること。また、人体は同じ高さの金属像と同様に落雷を誘因するものであり、たとえ身体に付けた金属を外したり、ゴム長靴やレインコート等の絶縁物を身に着けていても、落雷を阻止する効果はないこと。

 なお、各都道府県教育委員会学校安全主管課においては、域内の市区町村教育委員会に対し、各都道府県私立学校主管課においては、所管の私立学校等に対し、構造改革特別区域法第12条第1項の認定を受けた各地方公共団体の学校設置会社担当課においては、所管の学校設置会社の設置する学校に対しても周知するようお取り計らい願います。


【参考資料】
「熱中症を予防しよう−知って防ごう熱中症−」(パンフレット)
小学校教職員用研修資料「子どもを事件・事故災害から守るためにできることは」(DVD)
中学校・高等学校教職員用研修資料「生徒を事件・事故災害から守るためにできることは」(DVD)
小学生用防災教育教材「災害から命を守るために」(CD)
中学生用防災教育教材「災害から命を守るために〜防災教育教材(中学生用)〜」(DVD)
高校生用防災教育教材「災害から命を守るために〜防災教育教材(高校生用)〜」(DVD)
「熱中症環境保健マニュアル」(パンフレット)

別添
「学校管理下における熱中症の発生状況」(PDF)


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