■ 教員評価、生徒・保護者の意見も反映 2012年8月24日 朝日新聞


教員評価、生徒・保護者の意見も反映 大阪府教委
朝日新聞 2012年8月24日16時43分

 大阪府教育委員会は24日、全公立学校の保護者や生徒に授業アンケートを行い、授業を受ける側からみた「授業力」を教員評価に反映させることを決めた。授業アンケートを教員の評価に直結させるのは、全国で初めてという。

 対象となる教員は約5万人。教育を受ける側の視点を重視する大阪維新の会(代表・橋下徹大阪市長)の主導で3月に可決した府立学校条例で、「授業に関する評価は生徒または保護者による評価を踏まえる」と決めたことを受けた。「授業力」「生徒指導」「学校運営」の三つの評価項目のうち、「授業力」の評価にアンケート結果を反映させる。評価の結果は、給与などに影響する。

 評価の項目は、高校が「授業内容に興味関心を持つことができた」「授業を受けて、知識や技能が身に付いたと感じている」の2点、小中学校は「興味・関心・意欲の向上」「学習内容の習得」「個の状況に応じた支援」「望ましい学習集団の育成」「児童・生徒への適切な評価」の5点。評価は各項目4〜5段階で、自由記述欄も設ける。

 小学校は保護者、中学校は保護者と生徒、高校は生徒が記名で回答。保護者には、授業参観などのクラスの様子を元に答えてもらうという。

 また教員評価とは別に、アンケートで「授業の内容に改善が必要」とみなされた場合は、校長が授業を見に行くなどして適切な指導・助言をするという。

 府内の市町村教育委員会と協議の上、9月半ばから全校でアンケートを実施する。今年度はモデル校数十校を指定して「授業力」の評価を行い、教員評価・給与には来年度から反映させるという。





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