■ 戦死せる教え児よ 1952年1月30日 竹本源治

 

  戦死せる教え児よ

                    竹本源治

()いて(かえ)らぬ教え児よ

私の手は血まみれだ

君を(くび)ったその綱の

端を私も持っていた

しかも人の子の師の名において

()()

「お互いにだまされていた」の言訳が

なんでできよう

(ざん)() (かい)(こん) (ざん)()を重ねても

それがなんの償いになろう

逝った君はもう還らない

今ぞ私は汚濁の手をすすぎ

涙をはらって君の墓標に誓う

「繰り返さぬぞ絶対に!」

 

    (1952年1月30日 高知教組「るねさんす」44号に掲載)

 

 

 


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