● 高等学校生徒に対する指導体制の確立について 昭和35年6月21日 文初中321



昭三五、六、二一 文初中三二一 
各都道府県教育委員会あて 
文部事務次官通達

     高等学校生徒に対する指導体制の確立について

 現下の時局に関連し、高等学校生徒などを使そうして政治デモなどへ参加させようとする動きがあると聞くことははなはだ遺憾である。
 この際、各高等学校においては、外部からの不当な勢力に乗ぜられて生徒会や生徒などが、政治活動にまきこまれることのないよう教職員一体となって生徒の指導体制を確立し、高等学校教育の本来の目的の達成にいっそう努力する必要があると思われる。
 よって、貴教育委員会におかれては、管下の高等学校長に対し、および管下の市町村教育委員会を通じ、その所管に属する高等学校長に対し、この趣旨の徹底を図られるとともに、適切な指導を行なわれるように願います。
 なお、高等学校の生徒会活動は、特別教育活動として、学校の教育課程として行なわれる教育活動であり、その目的は、当該高等学校の学校生活を豊かにするためのものであって、学校外の問題を対象とするものではないことを念のため申し添えます。




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