● 確かな学力の向上のための2002アピール「学びのすすめ」 平成14年1月17日 文部科学省



                             平成14年1月17日
                             文 部 科 学 省
        確かな学力の向上のための2002アピール
               「学びのすすめ」


 本年4月から、全国の小・中学校で、新しい学習指導要領が全面実施されます。
 新しい学習指導要領は、基礎・基本を確実に身に付け、それを基に、自分で課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する能力や、豊かな人間性、健康と体力などの「生きる力」を育成することを基本的なねらいとしています。
 文部科学省としては、「心の教育」の充実と「確かな学力」の向上とが教育改革の特に重要なポイントであり、とりわけ、今の学校教育における大きな課題であると考えております。各学校及び教育委員会においては、これまで、新しい学習指導要領の全面実施に向けて精力的に準備を進めていただいているところであり、文部科学省としても、各学校や教育委員会の取組を支援する観点から、各種の施策を講じてまいりました。
 一方で、授業時数や教育内容の削減によって児童生徒の学力が低下するのではないかという点について社会の各方面から寄せられている懸念に対しては、新しい学習指導要領のねらいとその実現のための施策とを今一度明確に示すとともに、そのねらいが確実に実現されるよう、さらに努力する必要があると考えます。
新しい世紀を迎え、これからの日本と世界は様々な面でこれまで以上に激しい変化に直面することになると予想されます。そのような中で、これからの社会を担う児童生徒が主体的、創造的に生きていくため、一人一人の児童生徒に「確かな学力」を身に付けることが重要となると考えます。
 こうした観点から、新しい学習指導要領では、教育内容の厳選を図った上で、繰り返し指導や体験的・問題解決的な学習などのきめ細かな教育活動を展開することによって、そのねらいを実現しようとしているところです。中・高等学校においては、選択学習の幅を拡大し、一人一人の個性や能力、進路希望等に応じた学習が大幅にできるようにしました。さらに、自ら学び考える力、学び方やものの考え方、問題の解決や探究に主体的・創造的に取り組む態度などを育成することをねらいとして、総合的な学習の時間を新設したところです。
 諸外国に目を向けると、アメリカ、イギリス、フランスをはじめとする欧米諸国やアジアの国々などにおいても、教育こそが一国の未来にとっての最重要課題であるとして、国を挙げて児童生徒の学力の向上等に向けた教育改革が推進されているところです。
 また、昨年12月に公表された、経済協力開発機構(OECD)の「生徒の学習到達度調査(PISA)」の結果によると、我が国の児童生徒の学力は、単なる知識の量だけでなくそれを活かして実生活上での課題を解決する能力についても国際的に見て上位に位置していることが明らかになりました。その一方で、我が国の生徒の「宿題や自分の勉強をする時間」は参加国中最低であること、最も高いレベルの読解力を有する我が国の生徒の割合はOECD平均と同程度にとどまっていることなどの結果も出ています。
 これらは、これまでの我が国の初等中等教育において、知識や技能だけでなく、思考力、判断力などまで含めた学力の育成に向けて取り組んできたことの成果の現れであるとともに、学びへの意欲や学ぶ習慣を十分身に付ける、あるいは、一人一人の個性や能力を最大限に伸ばしていくといった課題を示すものであると考えます。このような課題については真摯に受け止め、改善に向けた努力を惜しんではなりません。
 以上を踏まえ、新しい学習指導要領の全面実施を目前に控えた今、文部科学省としては、新しい学習指導要領のねらいとする「確かな学力」の向上のために、指導に当たっての重点等を明らかにした5つの方策を次のとおりお示しすることとしました。

 各学校においては、この趣旨をご理解いただき、各学校段階の特性や学校・地域の実態を踏まえ、新しい学習指導要領のねらいとする「確かな学力」の向上に向けて、創意工夫を活かした取組を着実に進めていただきたいと思います。
 また、各教育委員会においては、このための各種の支援策を講ずるとともに、各学校に対する適切な指導・助言を行っていただきますようお願いします。

1 きめ細かな指導で、基礎・基本や自ら学び自ら考える力を身に付ける
 少人数授業・習熟度別指導など、個に応じたきめ細かな指導の実施を推進し、基礎・基本の確実な定着や自ら学び自ら考える力の育成を図る
2 発展的な学習で、一人一人の個性等に応じて子どもの力をより伸ばす
 学習指導要領は最低基準であり、理解の進んでいる子どもは、発展的な学習で力をより伸ばす
3 学ぶことの楽しさを体験させ、学習意欲を高める
 総合的な学習の時間などを通じ、子どもたちが学ぶ楽しさを実感できる学校づくりを進め、将来、子どもたちが新たな課題に創造的に取り組む力と意欲を身に付ける
4 学びの機会を充実し、学ぶ習慣を身に付ける
 放課後の時間などを活用した補充的な学習や朝の読書などを推奨・支援するとともに、適切な宿題や課題など家庭における学習の充実を図ることにより、子どもたちが学ぶ習慣を身に付ける
5 確かな学力の向上のための特色ある学校づくりを推進する
 学力向上フロンティア事業などにより、確かな学力の向上のための特色ある学校づくりを推進し、その成果を適切に評価する

これらのねらいと具体的方策は別紙のとおりです。


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(別紙)

          確かな学力の向上のための具体的方策
        〜新しい学習指導要領の全面実施に際して〜


 本年4月から、新しい学習指導要領が全面実施されます。
 新しい学習指導要領は、個に応じた指導の充実に努めることにより、基礎・基本を確実に定着し、それを基に、自ら学び自ら考える力など、21世紀に通用する「生きる力」の育成を目指しています。そのような新しい学習指導要領のねらいとする児童生徒の確かな学力の向上のために、次の5つの方策を実施することが大切です。

 各学校の取組

 1 きめ細かな指導で、基礎・基本や自ら学び自ら考える力を身に付ける
 2 発展的な学習で、一人一人の個性等に応じて子どもの力をより伸ばす
 3 学ぶことの楽しさを体験させ、学習意欲を高める
 4 学びの機会を充実し、学ぶ習慣を身に付ける
 5 確かな学力の向上のための特色ある学校づくりを推進する

 学校の取組を支援するための国の施策

 1 きめ細かな指導で、基礎・基本や自ら学び自ら考える力を身に付ける
 2 発展的な学習で、一人一人の個性等に応じて子どもの力をより伸ばす
 3 学ぶことの楽しさを体験させ、学習意欲を高める
 4 学びの機会を充実し、学ぶ習慣を身に付ける
 5 確かな学力の向上のための特色ある学校づくりを推進する

 注釈


(初等中等教育局教育課程課)



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各学校の取組

 各学校では、新しい学習指導要領の実施に向けて、すでに移行期間中から、総合的な学習の時間に積極的に取り組むなど、新しい学習指導要領のねらいを踏まえ、確かな学力の向上に向けてさまざまな取組を行っていただいているところですが、本年4月からは、本格的に新しい学習指導要領に基づく教育課程を編成して教育活動を行っていただくこととなります。
 各学校においては、そのねらいを着実に実現するため、今一度、児童生徒の学力の状況を十分見極め、その改善に向けて、各学校段階の特性や学校・地域の実態を踏まえ、必要に応じて次のような取組を行うことを積極的に考えていただきたいと考えます。
  また、各教育委員会においては、5つの方策の趣旨を十分理解し、新しい学習指導要領のねらいとする確かな学力の向上に向けて、例えば、学校外の人材を積極的に学校に導入し学習指導の補助などを行うことができるようにするなど、各種の支援策を講ずるとともに、各学校に対する指導・助言を行っていただきたいと考えます。

1 きめ細かな指導で、基礎・基本や自ら学び自ら考える力を身に付ける

【ねらい】 新しい学習指導要領では、教育内容を厳選しており、これによって生まれる時間的・精神的なゆとりを活用して、児童生徒一人一人の理解や習熟の程度に応じて、繰り返し指導などによって「つまずき」を克服したり、課題にじっくり取り組ませるなどのきめ細かな教育活動を行うことが重要です。また、観察・実験、調査・研究、発表・討論などの体験的・問題解決的な学習を積極的に取り入れ、児童生徒に自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、判断し、よりよく問題を解決する力を身に付けることが重要です。また、総合的な学習の時間において、各教科等において身に付けた知識や技能等が生活において生かされ、総合的に働くようにすることに留意した指導を行うことも求められます。
 こうしたきめ細かな指導を効果的に行うことができるよう、各学校においては、学校の実態に応じて柔軟な時間割を組んだり、多様な指導体制・指導方法を工夫したりすることが求められます。

○ 国の定めている授業時数は標準であり、幅があることを踏まえて、児童生徒の理解の状況など学校の実態に応じて、学習指導を充実する観点から、柔軟な時間割を組む。
○ 教科ごとの学習状況に応じて、少人数授業や習熟度別指導など個に応じた指導を大幅に取り入れる。
○ 小学校において、教員の得意分野を生かした教科担任制を導入する。

2 発展的な学習で、一人一人の個性等に応じて子どもの力をより伸ばす

【ねらい】 学習指導要領に示す各教科等の内容は、いずれの学校においても取り扱わなければならないという意味において、最低基準としての性格を有しています。特に、新しい学習指導要領においては、すべての児童生徒が共通に学ぶ内容を厳選するとともに、中・高等学校においては選択学習の幅を拡大しており、生徒の個性や能力、さらには将来の進路に応じた教育を行うことが一層可能となっています。したがって、各学校においては、児童生徒の理解の程度に違いがあることを踏まえ、学習指導要領の内容を十分理解している児童生徒に対しては、学習指導要領の内容のみにとどまらず、理解をより深めるなどの発展的な学習に取り組ませ、さらに力を伸ばしていくことが求められます。

○ 学習指導要領の内容を十分理解した児童生徒には、教材や指導方法を工夫するなどして、積極的に発展的な学習に取り組ませる。

3 学ぶことの楽しさを体験させ、学習意欲を高める

【ねらい】 これからの変化の激しい社会にあって、生涯にわたって自ら意欲的に学んでいく態度を育成するため、学校教育において、学ぶ楽しさを実感できるようにすることが不可欠です。新しい学習指導要領の下では、総合的な学習の時間において、各教科等の学習との関連付けを工夫しながら、児童生徒に学び方やものの考え方を身に付けさせ、問題の解決や探究活動に主体的・創造的に取り組む態度を育成することが重要です。また、社会人の方々にご協力いただいて実社会での生きた知識や経験に触れる機会を増やしたり、わかりやすい目標を立てて取り組ませるなど、各学校において、学ぶ楽しさを実感できるようにするための工夫が求められます。

○ 総合的な学習の時間と教科等との関連付けを工夫しながら、学びへの意欲を高める。
○ 実社会での生きた知識や経験に触れる機会を増やすため、積極的に社会人を活用する。
○ 例えば、一定の冊数の読書、英検、数検、漢検、TOEFL、運動会や作品展示会における具体的な目標の設定などわかりやすい目標を立てて取り組ませ、達成した児童生徒を誉め、その結果を適切に評価するなど、学習意欲を高めるための取組を工夫する。

4 学びの機会を充実し、学ぶ習慣を身に付ける

【ねらい】 学校においては、例えば朝の読書などが、読書本来の効果に加え、児童生徒の集中力を高め、授業への姿勢をつくる上で効果を挙げているとの報告もあります。また、放課後の時間などを活用して、個々の児童生徒の授業で理解できなかったところの復習や主体的に調べる学習などを教員が支援したり、あるいは学習の方法について指導したりするなどの工夫も考えられます。このように、授業時間だけでなく、学校の教育活動全体で、児童生徒一人一人に応じた学びの機会の充実を図り、教員が適切に指導・支援に当たることが求められます。また、こうした活動を含め、学校の教育活動全体を通じて、学校外の人材を積極的に活用するなどの工夫も考えられます。さらに、宿題や課題を適切に与えることなどにより、家庭における学びの充実を図り、学校と家庭が協力して、児童生徒に学ぶ習慣をしっかりと身に付けることも重要です。

○ 放課後の時間などを活用して、補充的な学習や児童生徒の主体的な学習を支援する。
○ 朝の読書など、始業前学習を推奨・支援する。
○ 宿題や課題を適切に与えることなどにより、家庭における学習の充実を図る。

5 確かな学力の向上のための特色ある学校づくりを推進する

【ねらい】 児童生徒の確かな学力を向上させるためには、各学校において、以上に述べたようなことも参考としつつ、独自の創意工夫を生かした取組を行い、特色ある学校づくりを推進していくことが重要です。また、各学校が自己点検・自己評価を通じて、その成果の検証を適切に行い、さらなる教育課程や指導方法の改善の工夫を行っていくことも不可欠です。そのためには、校長先生方のリーダーシップの下、学校全体で取り組んでいただくことが重要です。

○ すべての学校で自己点検・自己評価を実施し、教育課程や指導方法の改善の工夫を行う。

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学校の取組を支援するための国の施策

各学校における取組を支援する観点から、昨年策定した「21世紀教育新生プラン」をさらに推進し、5つの方策を実現するために、次のような取組の一層の充実を図ります。

1 きめ細かな指導で、基礎・基本や自ら学び自ら考える力を身に付ける

○ 基本的教科(例えば、小学校:国語、算数、理科、中学校:数学、理科、外国語など)において20人程度の少人数授業を可能とする教職員定数改善計画を着実に実施し、きめ細かな指導を実現する。
○ 教職10年を経過した教員に対する新たな研修制度を創設し、個々の能力、適性等に応じた研修を実施するなど、教えるプロとしての教員の資質向上を図る。
○ 「新世代型学習空間」(注1)など、少人数授業等を実施するための学校環境の整備を促進する。
○ 教員免許制度の改善などにより、小学校において中学校や高等学校の教員が教えることを含め、教員の得意分野を生かした教科担任制の導入を推進する。

2 発展的な学習で、一人一人の個性等に応じて子どもの力をより伸ばす

○ 各学校における発展的な学習を支援するための教師用参考資料を作成し配布する。
○ 教科書において、発展的な学習に係る記述を可能にする。(次期の小・中・高等学校の教科書検定)
○ 教科書会社などと協力して、発展的な学習で用いる教材の開発・作成を進める。
○ スーパーサイエンスハイスクール(注2)やスーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール(注3)を創設する。

3 学ぶことの楽しさを体験させ、学習意欲を高める

○ 総合的な学習の時間を活用して学習意欲を高めるため、実践事例集を作成する。
○ 科学技術・理科大好きプラン(注4)を実現する。
○ 社会人の持つ豊富な経験を積極的に学校において活用するため、学校いきいきプラン(注5)などを推進する。
○ 科学研究費補助金(注6)で、学習の意欲を高める方法についての研究を推進する。

4 学びの機会を充実し、学ぶ習慣を身に付ける

○ 学校いきいきプランなどにより、学校における社会人の活用を推進する。
○ 子どもたちが読書に親しむ機会を充実し、読書の習慣を身に付けるよう、学校図書館図書資料の計画的な整備を図る。
○ 博物館、美術館をはじめ地域の様々な施設等における学習活動など、体験的な学習機会の充実を図る。

5 確かな学力の向上のための特色ある学校づくりを推進する

○ 各学校における自己評価を制度化し、学校の自己点検・自己評価の実施を促進する。
○ 文部科学省が実施する全国的な学力調査の問題を学校に提供し、各学校においてこれを利用した取組ができるようにする。
○ 学力向上フロンティア事業(注7)などにより、確かな学力の向上のための教材等の研究開発や効果的な指導方法等の実践研究を推進する。
○ 教育情報ナショナルセンター(注8)において、優れた実践を行っている学校の取組等についての情報を収集し、インターネット等を通じて全国に紹介する。
○ 確かな学力の向上の成果を適切に評価するため、具体的指標を導入し、国民にわかりやすく説明する。(習熟度別指導の実施状況、授業の理解度、数学・理科が好きな児童生徒の割合、学校における読書活動の取組状況など)

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注1)新世代型学習空間
 IT授業や少人数授業など、「学び」のかたちの変化に対応するため、普通教室・特別教室に続く第3の学習スペースとして整備される教室。校内LANや情報対応仕様を備え、移動間仕切りによる自由な空間構成等が可能。平成13年度より同教室について国庫補助を実施している。

注2)スーパーサイエンスハイスクール
 高等学校及び中高一貫教育校における理科・数学に重点を置いたカリキュラムの開発や、大学や研究機関等との効果的な連携方策についての研究など、科学技術・理科、数学教育に関する研究開発を行う学校。
             【平成14年度政府予算額(案) 約7億2700万円】

注3)スーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール
 英語教育に重点を置いたカリキュラムの開発、一部の教科を英語によって行う教育、大学や海外姉妹校との効果的な連携方策など、英語教育に関する研究開発を行う学校。
               【平成14年度政府予算額(案) 約8100万円】

注4)科学技術・理科大好きプラン
 科学技術創造立国の実現を目指し、将来の我が国を担う科学技術系人材の育成を推進するため、スーパーサイエンスハイスクールの指定等、科学技術・理科教育の充実のための様々な施策を総合的・一体的に推進する構想。
                 【平成14年度政府予算額(案) 約57億円】

注5)学校いきいきプラン
 多様な経歴を有する社会人を全国の学校に3年間で約5万人を目標として導入する構想(目標年度は平成16年度)。これらの社会人の知識や経験を学校教育活動における幼児児童生徒の指導等に活用することにより、学校教育の一層の活性化と一人一人に目の行き届いた教育の実現に資するとともに、地域社会に開かれた学校運営の実現と社会全体で学校を支える態勢づくりに資することを目指す。財源としては、平成13年度補正予算で措置された緊急地域雇用創出特別交付金等が充てられる。

注6)科学研究費補助金
 我が国の学術を振興するため、人文・社会科学から自然科学まであらゆる分野における優れた独創的・先駆的な研究を格段に発展させることを目的とする研究助成費。大学等の研究者又は研究者グループが計画する基礎的研究のうち、学術研究の動向に即して、特に重要なものを取り上げ研究費を助成する。平成14年度には、特定領域研究に「新世紀型理数系教育の展開研究」を設定し、学習意欲を高めるための方法等についての研究を推進する。

注7)学力向上フロンティア事業
 全国47地域において、「学力向上フロンティアスクール」を核として、発展的な指導、補充的な指導の一層の充実や小学校における教科担任制の実践的研究など確かな学力の向上のための取組を実施し、その成果を全国の小・中学校に普及する事業。また、個に応じた指導のための教師用指導資料の作成や、教科書会社などとの協力による「自ら学び自ら考える力」の育成のための教材開発を行う。
                  【平成14年度政府予算額(案) 約5億円】

注8)教育情報ナショナルセンター
 学校教育や生涯学習における情報化の推進・情報教育の充実を全国的な視野から支援するためのネットワーク上の拠点として、平成17年度を目標にナショナルセンターとしてのさまざまな機能を整備することとしており、基本となるサイトを平成13年8月に開設した。(http://www.nicer.go.jp/)
 各種教育情報データベースにリンクして、有用な情報を検索できるようにするとともに、インターネットを通じた学習・指導に資するような教育コンテンツ提供システム等の開発、運用を行うなど、教育情報を総合的に提供する。
             【平成14年度政府予算額(案) 約1億6200万円】


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