● 学力向上フロンティア事業について 平成14年4月1日 14文科初第4号



14文科初第四号 平成一四年四月一日
各都道府県教育委員会教育長あて
文部科学省初等中等教育局長依頼


    学力向上フロンティア事業について


 このたび、標記事業における学力向上推進地域として貴教育委員会の域内全域を指定することとしました。
 ついては、別紙の実施要項に基づき、当該事業を円滑に実施いただきますよう宜しくお願いいたします。


別紙

    学力向上フロンティア事業実施要項

一 趣旨

 文部科学省と都道府県教育委員会との連携・協力の下、理解や習熟の程度に応じた指導の実施や小学校における教員の得意分野を生かした教科担任制の導入など、児童生徒一人一人の実態に応じたきめ細かな指導の一層の充実を図るための実践研究を推進し、その成果を全国すべての学校に普及することにより、新しい学習指導要領のねらいとする「確かな学力」の向上に資する。

二 委嘱期間

 平成一四年度から平成一六年度までの三年間とする。

三 委嘱手続

(一) 本事業の実施を希望する都道府県教育委員会は、別紙様式により事業実施計画書を作成し、所定の期日までに文部科学省初等中等教育局教育課程課長あて提出するものとする。

(二) 文部科学省は、提出された事業実施計画書を審査し、事業の実施を都道府県教育委員会に委嘱する。

四 事業の実施方法

(一) 文部科学省は、本事業の実施を委嘱する都道府県教育委員会(以下「関係都道府県教育委員会」という。)から提出された事業実施計画書に基づき、学力向上推進地域(以下「推進地域」という。)を指定する。

(二) 関係都道府県教育委員会は、推進地域内の小学校及び中学校の中から複数の学校(原則として、一都道府県当たり、小学校及び中学校あわせて一八校程度)を学力向上フロンティアスクール(以下「フロンティアスクール」という。)として指定する。

(三) フロンティアスクールにおいては、児童生徒一人一人の実態に応じたきめ細かな指導の一層の充実を図るという観点から、

@ 発展的な学習や補充的な学習など個に応じた指導のための教材の開発

A 個に応じた指導のための指導方法・指導体制の工夫改善

B 児童生徒の学力の評価を生かした指導の改善

など、「確かな学力」の向上のための実践研究を一体的に行うとともに、公開授業などを通じて、積極的にその成果の普及に努めるものとする。

(四) 関係都道府県教育委員会は、フロンティアスクールに対し、本事業の実施に関して必要な指導・助言を行う。また、文部科学省は、関係都道府県教育委員会に対し、本事業の実施に関して必要な指導・助言を行う。

(五) 関係都道府県教育委員会は、フロンティアスクールにおける取組を適切に評価するとともに、さまざまな手段・方法により、積極的にフロンティアスクールにおける実践研究の成果を推進地域内の学校等に普及するよう努めるものとする。

(六) 文部科学省は、毎年度末に、各推進地域における実践研究の成果を広く全国に普及させるため、関係都道府県教育委員会の代表者等が参加する研究協議会を開催する。

五 学力向上推進協議会

(一) 関係都道府県教育委員会は、推進地域内における本事業の円滑な実施及びフロンティアスクールにおける実践研究の成果の普及を推進するため、都道府県学力向上推進協議会(以下「推進協議会」という。)を設けるものとする。

(二) 推進協議会は、教育委員会関係者のほか、フロンティアスクールをはじめとする推進地域内の小学校及び中学校の代表者等をもって構成する。

六 事業実績報告書等

(一) 関係都道府県教育委員会は、第一年度及び第二年度の終わりに中間報告書を、事業の終了時に事業実績報告書を、また、各年度の終了時に経費に関する報告書を提出するものとする。

(二) 事業実績報告書等の様式その他必要な事項については、文部科学省から別途連絡する。

(三) 事業実績報告書については、文部科学省においてその集録を編集し、書籍その他の媒体により公表することができるものとする。

七 経費

(一) 文部科学省は、各年度ごとに予算の範囲内で、この事業の実施に必要な経費を支出する。

(二) 都道府県が行う国の会計事務として支出する経費とする。

八 その他

(一) 文部科学省は、必要に応じ、本事業の実施状況及び経理処理状況について実態調査を行う。

(二) 文部科学省は、推進地域における本事業の適切な運営に資するため、関係者の参加を得て連絡協議会を開催する。

(三) 本事業の実施に当たっては、文部科学省が委嘱する他の事業等(「学校いきいきプラン」など)との関連を図り、効果的に実施することが望ましい。




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