● 「父母と先生の会」(PTA)第一次参考規約送付について 昭和23年12月1日 発社302

(この参考規約は、昭和二十三年十月、文部省が、全国各PTAに配布したものです。)

昭和二三年一二月一日 発社三〇二
都道府県教育委員会宛 
文部省社会教育局長

    「父母と先生の会」参考規約送付について

 本省設置の「父母と先生の会」委員会においては、研究審議の結果、このほど別紙「父母と先生の会」参考規約を完成したから送付する。貴会におかれては管下の
一、公私立の幼稚園、小学校、中学校及び高等学校の各園長ないしは校長、二、前記の各学校の「父母と先生の会」会長、三、連合体ないしはそれに類するものがあればその代表者、四、図書館長及び公民館長
あてにそれぞれ複写配布されるようお願いする。なお本規約は一般的な参考規約であるが、貴管下の各「父母と先生の会」において、各自の規約を反省検討されるに際して、あるいは又、今後新しく「父母と先生の会」の規約を作成しようとするにあたり、十分に本規約を活用するように配慮されることを重ねてお願いする。

別紙

    「父母と先生の会」(PTA)参考規約

     第一章 名称
第一条 本会は○○学校「父母と先生の会」(PTA)と称する。

     第二章 目的
第一条 本会は、左の諸項を目的とする。
一、家庭、学校及び社会における児童青少年の福祉を増進する。
二、家庭生活及び社会生活の水準を高め、民主社会における市民の権利と義務とに関する理解を促すために、父母に対して成人教育を盛んにする。
三、新しい民主的教育に対する理解を深め、これを推進する。
四、家庭と学校との関係を一層緊密にし、児童青少年の訓育について、父母と教員とが聡明な協力をするようにする。
五、父母と教員と一般社会の協力を促進して、児童青少年の心身の健全な発達をはかる。
六、学校の教育的環境の整備をはかる。
七、児童青少年の補導、保護並びに福祉に関する法律の実施につとめ、さらに新しい適正な法律をつくることに協力する。
八、適当な法律上の手段により、公立学校に対する、公費による適正な支持を確保することに協力する。
九、その地域における社会教育の振興をたすける。
十、国際親善につとめる。

    第三章 方針
第三条 本会は、教育を本旨とする民主的団体として活動する。
第四条 本会は、非営利的、非宗派的、非政党的であって、本会の名において、いかなる営利的企業を支持することも、また他のいかなる職務(公私を問わず)の候補者を推薦することもできない。本会および本会の役員は、その名において、営利的、宗派的、政党的、その他本会の本来の事業以外の活動を目的とする団体およびその事業に、いかなる関係をも持ってはならない。
第五条 本会は、児童青少年の福祉のために活動する他の社会的諸団体および機関と協力する。
第六条 本会は、自主独立のものであって、他のいかなる団体の支配、統制、干渉をも受けてはならない。
第七条 本会は、教員、校長および教育委員会の委員と学校問題について討議し、またその活動をたすけるために意見を具申し、参考資料を提供するが、直接に学校の管理や教員の人事に干渉するものではない。
第八条 本会は、国および地方公共団体の適正な教育予算の充実を期するために努力する。
第九条 本会は、学校の財政的維持および教員の給与並びに生活費に関して、直接責任を負うものではない。
    第四章 会員
第十条 本会の会員になることのできるものは、学校に在籍する幼児、児童、生徒の父母またはそれに代わる人(以下父母という)、学校に勤務する校長および教員(以下教員という)とし、会員はすべて平等の権利と義務とを有す津。その地域に在住し、特に教育に関心を持つものは、希望により入会を認められる。
    第五章 会計
第十一条 本会の経費は、会費、事業収入および自発的な寄附金を以て支弁する。会費の額および資金獲得の種類を決定する場合、並びに会員または外部のものに対し寄附を求める場合には、総会における無記名投票による多数決で総会の承認を得なければならない。
第十二条 会費は、月額、○○円または年額○○円である。会費は、月ごとに納めることも、また一年分を一度に納めることもできる。
第十三条 本会の資産は、第二章の目的達成のため以外には、支出または使用してはならない。
第十四条 本会の会計年度は、四月一日に始まり翌年の三月三十一日に終る。

    第六章 役員の選挙
第十五条 本会の役員は次のとおりとする。
一、会長   一名   父母
二、副会長  一名   教員または父母
三、書記   一名   教員
四、会計   一名   父母
 役員の任期は一年とする。ただし引続き一年間だけは重任しても差支えない。
第十六条 役員の選挙および就任は左のとおり行われる。
一、七名の委員からなる役員候補者指名委員会をつくる。
(イ)父母の中から次の方法により四名を選出する。
 (1)各学校の父母は、多数決により、それぞれ一名の学級代表を選出する。
 (2)これらの学級代表は会合して、多数決により四名を互選する。
(ロ)教員の中より互選により二名を選出する。
(ハ)実行委員会の中から互選により一名を選出する。
二、役員侯補者の指名は、指名委員会によってなされる場合も会員席からなされる場合も、その名前を発表する前に被指名者の同意を得なければならない。
三、指名委員会は、各々の役員に対し二人以上の候補者をあげ、役員選挙の少くとも十日前に全会員に通告する。
四、指名委員の名を一月総会に発表する。
五、役員候補者の追加指名は、選挙を行う総会の際、会員席からなすことができる。
六、役員は、二月総会において、無記名投票により多数決で選挙される。
七、新たに選ばれた役員の就任は、三月の年度末総会において行われる。
第十七条 役員の兼任は認めない。

    第七章 役員の資格および任務
第十八条 公職追放や教職不適格者でないもの、昭和二十二年政令第十五号、昭和二十二年政令第六十二号、のいずれにも該当しないもので、児童青少年を愛し、民主主義と教育とに理解を持っている会員は、第六章の規定に従って役員に選挙されることができる。
第十九条 役員の任務は次のとおりである。
一、会長は、総会および実行委員会のすべての集会を司会し、実行委員会の承認を得て、役員候補者指名委員会および会計監査委員会を除くすべての委員会の委員長を任命し、かつ職責上、役員候補者指名委員会および会計監査委員会以外のこれらの委員会に一委員として出席する。会長または会長によって指名あるいは任命された者は、必要のある場合諸種の会合に本会の代表として出席する。
二、副会長は会長を補佐し、会長不在の場合には代理をつとめる。
三、書記は、総会並びに実行委員会の議事を正確に記録し、各種の会合について通知する。
四、会計は、本会のすべての金銭の収入支出を正確に記録し、総会のつど収支を報告し、年度末総会においては、会計監査委員会または公認会計士の監査を経た決算報告をする。
   第八章 集会
第二十条 総会および実行委員会は、少くとも毎月一回開かれる。各種委員会の集会、学級の集会および研究班の集会は、会員の都合により随時開かれる。
第二十一条 毎年次のような事務的総会を開く。
 四月総会 新会員に関する報告、企画委員会より提出された年度計画および年度予算その他の緊急事項に関する審議並びに承認。
 一月総会 役員候補者指名委員の選挙。
 二月総会 翌年度役員および会計監査委員の選挙。
 三月総会 会計監査を経た年度決算報告の承認、新役員の就任。
第二十二条 総会の日時、場所および議題は、前回の総会のとき告示する。
撃二十三条 総会の定足数は、会員の五分の一とする。決議は、出席者の過半数の同意を必要とする。
第二十四条 実行委員会が必要と認めた場合、または全会員の五分の一以上の要求のあった場合には、会長は臨時総会を召集する。

    第九章 実行委員会
第二十五条 実行委員会は、本会の役員、各常任委員会の委員長および校長またはその代理によって構成される。
第二十六条 実行委員会に任務は次のとおりである。
一、会長によって選ばれた各種委員会の委員長を承認する。
二、各種委員会によって立案された事業計画を審議検討する。
三、総会に提出する報告書を作成する。
四、必要ある場合に特別委員会を設ける。
五、その他全会員より委任された事務を処理する。
六、役員に欠員を生じた場合に、それを補充する。ただし会長に欠員を生じた場合にかぎり、副会長が昇進する。
第二十七条 実行委員会の例会は、少くとも毎月一回開かれ、その日時は、その年度最初の集会のとき定める。
第二十八条 実行委員会は、委員の半数以上が出席しなければ成立しない。
 会長または委員の半数以上が必要と認めたときは、事務的臨時会議を開くことができる。

    第十章 委員会の選定
第二十九条 委員会には常任委員会、特別委員会、役員候補者指名委員会および会計監査委員会の四つがある。
第三十条 役員候補者指名委員会および会計監査委員会を除く各種委員会の委員長は、実行委員会の承認を得て、会長がこれを任命する。
 任期は一年とする、ただし引続き一年間だけは再任を認められる。
第三十一条 役員候補者指名委員会および会計監査委員会を除く各種委員会の委員は、それぞれ委員長によって選ばれる。校長は企画委員会の委員になる。会員委員会は、各学年を代表する委員によって構成される。
第三十二条 常任委員会には予算会計委員会、会員委員会、企画委員会、厚生委員会、成人教育委員会がある。
 この他必要に応じ実行委員会によりその他の委員会をおくことができる。
第三十三条 常任委員会の委員長は、役員および校長の承認を得て、会長がこれを任命する。各委員長はそれぞれ委員を選定する。
    第十一章 委員会の任務
第三十四条.予算会計委員会は、会計を補佐して年度予算をつくり、健全な財政の運営に協力する。
第三十五条 企画委員会は、本会の目的および能力に応じた各種の計画をたてる。
第三十六条 会員委員会は、会員の増加と本会の趣旨の解明につとめる。
欝三十七条 厚生委員会は、本会の企画の一部として、児童青少年の福利に寄与する計画にたずさわる。
第三十八条 成人教育委員会は、両親教育の企画にたずさわり、あわせて本会の企画の一部として社会教育を盛んにすることに協力する。
第三十九条 役員候補者指名委員会は選挙総会に提示する役員候補者を選定する。
第四十条 特定の目的を遂行するために、実行委員会は特別委員会を設けることができる。
第四十一条 会計監査委員会は、二月総会において、会員の多数決により選出された三名以上の委員によって構成される。会計監査委員会は、(公認会計士を必要としないときは)その年度の会計を監査し、その結果を年度末総会に報告する。
第四十二条 常任委員会および特別委員会は、いかなる事業計画についても実行委員会にはからなければならない。
   第十二章 改正
第四十三条 規約は、総会において出席者の三分の二以上の賛成投票により改正することができる。
 但し改正案の提出については、前回の総会においてその内容を全会員に通告しておかなければならない。




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