● 学校及び教育関係機関におけるコンピュータ・プログラムと著作権保護について 平成3年9月4日 3初中79


平三、九、四 3初中七九 
全都道府県教育委員会指導事務主管課長、各都道府県私立学校主管課長、附属学校を置く各国立大学長あて
文部省初等中等教育局中学校課長通知

    学校及び教育関係機関におけるコンピュータ・プログラムと著作権保護について

 初等中等教育における情報化への対応が進むにつれて、コンピュータ・プログラムをめぐる著作権侵害行為が問題となるようになっております。
 今後、情報化への対応を進めるに当たっては、まず学校関係者自らが著作権法を正しく理解し、著作権法に反する行為が行われることのないよう十分留意する必要があります。
 ついては、特に左記事項に留意の上、コンピュータ・プログラムの開発、流通、利用に際して、著作権を侵害する行為が行なわれることのないよう、貴管下の学校及び教育関係機関を御指導くださるようお願いします。
 なお、平成二年七月に文部省が刊行した「情報教育に関する手引」の中で、著作権の基本的な考え方について解説しておりますので、参考まで該当個所を別添送付します。
 おって、本件についての照会は、当課情報教育室(内線二三五五)までお寄せください。

          記
一 コンピュータ・プログラムの開発、流通、利用に際し、他人の著作物を複製する場合には、原則として、著作権者の許諾を得る必要がある。(著作権法第六三条)
二 他人の著作物である写真、絵、図等を検索することができるように自己の作成するデータベースに複製すること、及び他人の作成したコンピュータ・プログラムの一部を自己の作成するコンピュータ・プログラムに複製することは、原則として、引用とは解されない。(著作権法第三二条第一項)
三 学校その他の教育機関における複製であっても、コンピュータ・プログラムを複製する行為は、滅失毀損に備えて保存用複製物(バックアップコピー)を作成する場合等を除き、著作権者の利益を不当に害することとなるので許されない。特に、複数台のパーソナルコンピュータにおいて使用するために、市販のコンピュータ・プログラムを複数のフロッピーディスク等へ複製すること(学校内ネットワーク(LAN(Local Area Network))で転送して複製する場合も含む。)は、特別の契約による以外は、著作権者の利益を不当に害することとなる。(著作権法第三五条、第四七条の二)
四 他人が違法に複製したコンピュータ・プログラムであると知りつつこれを譲り受け又は借り受けて、学校において使用する行為は、当該プログラムの著作権を侵害する行為とみなされる。(著作権法第一一三条第二項)




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